21日に誕生日を迎える楽天藤平尚真投手が、19歳最後の先発でプロ初完投勝利を挙げた。

ここ3試合は計14四球と制球に苦しんでいたため、初回からクイックモーションでの投球。「無駄な動作が少ないので、自然な体のバランスで投げられる。スピードは足を上げた方が出ますけど、まずはしっかりストライクゾーンの中で勝負できました」。

4回に本塁打などで2点を失った以外はほぼ完璧な投球。先頭打者に二塁打を許した6回も、その後の平沢、中村、井上を3者連続空振り三振に仕留めた。

114球を投げ、3安打2失点、3三振3四球で今季4勝目(6敗)。「1回から9回までスピードが落ちることはなかったですし、ここぞというところで指にかかったストレート、変化球が投げられました。クイック自体は去年すごい苦手で(練習で)取り組んで良くなってきたので、こういう時に使えたのは成長している証しだと思います」と話した。

千葉県出身で、小学生の時はマリーンズジュニアでもプレー。NPB12球団ジュニアトーナメントで優勝した経験を持つ。昨年8月の初勝利もZOZOマリンでのロッテ戦。試合後は「ホーム(楽天生命パーク)に比べて相性が良いですね」と話し、周囲を笑わせた。