ビハインドの展開でもドリス投入ある! 阪神金本監督はDeNA戦の雨天中止を受け、残り14試合の一戦必勝を宣言した。「全部必死で勝ちに行っていますから」。短期決戦ぐらいの気持ちで、という問いにも「ずっと、その気持ちでいますよ」と強調した。

CS圏内まで2・5ゲーム差。日程的にも早めに勝利を積み重ねなければならなくなった。今回のDeNA戦は現状10月10日に組み込まれる可能性が高い。この日はCSファーストステージ開幕日となる13日の3日前になる。規定では、CSに進出する3チームはファーストステージ開幕2日前の上位3位までと決まっている。今後も2試合以上ノーゲームがあった場合、ダブルヘッダーが開催されない限り、阪神は全日程を消化しないまま順位を決定することになる。1試合でも早く順位を上げておく必要がある、というわけだ。

もう、なりふり構っていられない。指揮官は「この前みたいに、少々負けていてもドリスとか勝ちパターンを行ったりね」と有事の起用法にも触れた。23日巨人戦では1点を追う9回表にドリスを投入。「登板日が空いていたら、無理してビハインドで行ってもらうこともあるかもしれない」と見通した。

ドリスも気合十分だ。本人いわく、カブス時代には9連投の経験がある。阪神では07年に藤川が10連投しているが、現守護神も「それが1番最後を任されている仕事。チャンスがあれば」と藤川ばりの連投にも挑戦する覚悟。大逆転CSへ、すべてを出し切る時が来た。【佐井陽介】

<阪神のダブルヘッダー>

◆球団初は80年前 阪神が初めてダブルヘッダーを戦ったのは、38年春のリーグ、5月9日。甲子園で変則ダブルヘッダーを行い、第1試合で巨人に4-2、第2試合では阪急に2-1で連勝している。

◆第1試合でV決定 64年は大洋とのデッドヒートを制し、最大6・5ゲーム差を覆しての逆転優勝。9月30日に甲子園へ中日を迎えてのダブルヘッダー第1試合で、石川緑が完投勝ちを収めVを決めた。余勢を駆って第2試合も勝利で締めた。

◆直近は93年 阪神が最後にダブルヘッダーを戦ったのは、93年10月10日広島戦(広島)。第1試合は新庄の22号3ランなどで6-4と先勝。第2試合も9回まで1点リードしたが、その裏に広島ブラウンに久保がサヨナラ適時打を浴び、6-5で敗れた。