笑いの神様がチームに強烈な“活”を注入だ。今季から日本ハムの公式ファンクラブで「名誉師匠」を務めるお笑いタレントの明石家さんま(63)が札幌ドームに来襲。ルーキー清宮幸太郎内野手(19)はじめ選手や監督を激励し、来季ファンクラブの会員継続も約束した。試合直前には西武ナインも巻き込んで約10分間の爆笑トークを繰り広げ、最後は「早く笑える日が来るよう頑張って下さい」と先月の大地震で被災したファンに元気を届けた。

親交のある日本ハム木田GM補佐を従えマウンドに立ったさんまは、不満げだった。「西武と優勝争いしていると聞いて来たのに、今日、消化試合だよね? あと、オレは清宮を見に来たんや」。昨年のドラフト会議で、清宮の交渉権を巡るクジ引き役を務めた木田GM補佐に「左手で」と助言した。この日の清宮はベンチスタート。8回1死から代打で出場も、西武高橋光のスライダーを打ち損じて遊ゴロに倒れ、チームも3連敗となった。“生みの親”の前でいいところを見せられなかった清宮は「当たりは悪くなかった。もったいない打席にはしたくない」と口元を引き締めた。

別室では初対面が実現。「うまくいかないこともたくさんありましたけど、いろんなことを勉強させてもらった」と神妙に1年目を振り返る清宮に、さんまは「19歳やろ? 大人やなぁ」と感心し「もっと間違った人生を歩んで、いいんやで」とアドバイス。木田GM補佐に「(今年のドラフトのクジは)口で引け」「大谷が米国で投げられない間は、こっちで投げてもらおう」と矢継ぎ早に“迷”提言を残した。清宮は「おもしろい。あんなにしゃべる人に会ったことないです」。受け取った“陽”のパワーを、今後の戦いに生かす。【中島宙恵】