1発よりも、1勝を求める。通算400号に王手をかけた巨人阿部慎之助内野手(39)が7日、川崎市内のジャイアンツ球場で行われた全体練習に参加した。フリー打撃では10本の柵越えを披露。「強く振る意識で練習しないと衰えちゃうからな」と自らの状態を上げることに徹した。

勝利に徹する。9日の阪神戦(甲子園)はCS進出がかかった今季レギュラーシーズン最終戦。4日の広島戦で399号となる今季11号ソロを放ち、視界には史上18人目の400本塁打を捉える。大台に到達すれば球団では長嶋、王以来の快挙だ。個の記録もかかるがチームの勝利が最優先。「1発よりも1勝? そうだな」と汗だくになりながらバットを振った。

CS進出までの「マジック1」を減らす。この日、DeNAが敗れれば進出確定だったが、ビジターでの広島戦に勝利。「いろんなパターンがあるからな」と話したが、9日の阪神戦で勝利すれば、自力で2年ぶりの切符をもぎ取ることとなる。自身は8試合連続スタメン出場中で、2本塁打5打点と上向き。代打での打点はリーグ2位の17。ここぞでの勝負強さを発揮する。頼れるベテランが試合も、CSも決める。【島根純】