中日のダヤン・ビシエド内野手(29)が生涯ドラゴンズを宣言した。今季成績は、135試合出場、178安打、99打点、26本塁打、打率3割4分8厘とキャリアハイを連発。首位打者と最多安打で来日3年目で初のタイトルを獲得した。「大満足の1年だった。1年を通して出場できて良かった。打点も首位打者も誇れる。(首位打者は)簡単には取れないタイトルだ」と、白い歯をのぞかせた。

この日、中部国際空港から離日する際に中日への熱い思いを口にした。「もちろん来年もドラゴンズにいる。複数年契約? もちろんだ」と力強くうなずいた。すでに球団とビシエドは複数年の大型契約に大筋で合意。「最後の詰めだけ」と西山球団代表も話す。しかし、ビシエドが狙っているのはさらに先。国内FA権だ。「(阪神メッセンジャーのように)日本人枠に入れることが目標だ」と語り、生涯ドラゴンズか? の問いかけにも「もちろんだ」と続けた。

メッセンジャーを含め過去9人が国内FAで外国人枠から外れたが、中日では初のケース。その第1号を目指している。さらに13日の最終戦では、生涯中日の岩瀬、荒木の引退セレモニーにも参加。「とても感動した。ファンの雰囲気も良かった。自分も最後はあんな風に祝ってもらいたい」。野球人生を竜で閉じることまで真剣に考えている。昨年のゲレーロのように、金銭問題でもめることもない。不動の主砲が、右手を上げながら、セントレアの国際線ゲートをくぐった。