ソフトバンク工藤監督が「マシンガン継投」でシーソーゲームの流れを引き寄せた。好投していた東浜を5回無死一、二塁であきらめ石川を投入した。ピンチを断ち、イニングまたぎで6回もピシャリ。7回に無死一、二塁とすると次は嘉弥真だ。後続を3人で抑え、加治屋につないだ。

加治屋は涙のリベンジを果たした。3点リードの8回、今季つかんだセットアッパーの役割でマウンドに上がった。迎えるは前日に決勝打を許した大田。打たれた直球は1球も使わず、自慢のフォークで三ゴロに打ち取った。続く近藤にも適時打を打たれていたが、フォークで空振り三振。4番中田もバットを折りながら遊ゴロに仕留めた。

ベンチに戻ると涙がこみ上げた。「抑えられて良かった。ブルペンで名前を呼ばれるか不安で、呼ばれたときにウルウルきた。3人抑えられて、こらえ切れなくて泣いてしまった」。工藤監督は「加治屋くんはこの1年頑張ってきて、今日また抑えてくれて良かった。おめでとう」。最後は守護神森が無失点で締め、CS初セーブを挙げた。17日からは西武とのファイナルステージ。ブルペン総動員で獅子を倒す。【山本大地】