快進撃が止まらない。日本シリーズでMVPを獲得したソフトバンク甲斐拓也捕手(26)が6日、米大リーグ公式サイトで特集された。メジャー移籍と関係のない日本人選手が、同サイトで特集されることは極めて異例。「甲斐キャノン」と称される鉄砲肩が世界に認められた。9日から始まる日米野球メンバーに選出されている甲斐はヤフオクドームで練習。2年連続盗塁王のホイット・メリフィールド内野手(29=ロイヤルズ)ら、メジャーの俊足も封じ込める。

日本シリーズでMVPに輝いた「甲斐キャノン」に、米国も注目した。動画や写真で話題を紹介する大リーグ公式サイト「Cut4」コーナーが、甲斐の強肩を特集。6連続盗塁阻止の動画を掲載し「カイ・キャノン」の呼び名まで紹介しながら解説した。

記事では、甲斐が捕球してから二塁手のグラブに届くまでの時間「POPタイム」が1・8秒であることに触れ「今季メジャーの上位記録に匹敵する」と指摘。実際、今季メジャーでマスクをかぶった100人を超える捕手のうち、最高POPタイムはゴンザレス(ホワイトソックス)の1・86秒で、1・8秒台は4人だけ。メジャーの連続盗塁阻止は、日米野球で来日しているモリーナ(カージナルス)ら2捕手が記録する12だが「優勝を決めるシリーズ5試合で6連続成功は、大一番の守備パフォーマンスとして最高峰の1つ」と称賛した。

同コーナーは、エンゼルス大谷が日本ハム時代に活躍した際たびたび取り上げていたが、メジャー移籍の俎上(そじょう)にない選手が紹介されるのは極めてまれ。甲斐の肩がいかに衝撃だったかを示している。