根尾にいきなりの試練だ。中日与田剛監督(52)は20日、来春の沖縄・北谷キャンプで第1クールに紅白戦を実施すると明言した。「それに向けての準備をしてほしいと選手には言ってある。早いとは思っていないし、よそは関係ない。うちが必要なことをやるということ」。内容を見て、キャンプ早々に1、2軍メンバーの入れ替えを行う方針も打ち立てた。

注目のドラフト1位、大阪桐蔭・根尾昂内野手(18)は1軍スタートが内定しているが、「プロデビュー戦」が最初の関門になりそう。関係者によると早ければ2月3日にも実施されるという。目的は戦力の見極めだ。秋季キャンプでは対外試合を行わなかったため、新首脳陣は練習でしか選手の実力を把握できていない。チーム内競争を強化の軸とする指揮官らしい発案だった。紅白戦には読谷村から2軍メンバーも呼ぶ。「ある程度の選手を北谷(1軍球場)で出して、判断したい。1回振り分けても、実戦で我々の考えた動きと違うことがあれば、入れ替えはある」と予告した。

新人選手は1月上旬に入寮し、約10日間、ナゴヤ球場で合同自主トレを行う。寒い名古屋だけに、例年は負荷を抑え、特に体力で劣る高校生ルーキーは個々の体力に沿ったメニューが組まれる。即戦力と期待される根尾も配慮されるが、1軍メンバーだけに紅白戦の出場は濃厚。プロの世界でどんなパフォーマンスを見せるか。実戦デビューから、生き残りをかけた戦いに突入する。【柏原誠】