来日1年目のボルシンガーが13勝2敗、勝率8割6分7厘で勝率1位のタイトルを手にした。外国人投手の勝率1位は6人、7度目で、来日1年目は15年マイコラス(巨人)に次いで2人目だ。ボルシンガーの投球回数は117回2/3で規定投球回に到達できなかった。勝率のタイトルはパ・リーグが86年、セ・リーグは13年から規定投球回に関係なく13勝以上が条件。規定投球回に到達していない勝率1位は95年平井(オリックス)99年篠原(ダイエー)17年薮田(広島)に次いで4人目だった。

5月4日日本ハム戦から7月21日オリックス戦にかけて11連勝した。外国人投手の11連勝は64年スタンカ(南海)15年マイコラスに並ぶタイ記録だが、連勝中にスタンカは勝敗なしを4試合、マイコラスは2試合挟んでいるのに対し、ボルシンガーは登板した11試合にオール白星。11戦11勝以上は、24連勝した時の13年田中(楽天)が6月9日~9月21日に15戦15勝して以来10人目。外国人投手では初めてで、ロッテでも70年成田、85年村田に並ぶ球団タイ記録だ。6月23日西武戦は0-3から逆転するなど、11連勝中に逆転勝ちが5度。連勝中は防御率2・08と安定していたが、外国人投手初の11戦11勝には打線の援護も見逃せない。

ボルシンガーの黒星は4月6日日本ハム戦と7月29日西武戦。2試合とも午後6時開始のナイターで、デーゲームは12試合に登板して10勝0敗、防御率2・80と、1度も負けなかった。ロッテのデーゲームは19勝26敗だから、ボルシンガーを除いたロッテ投手は9勝26敗。デーゲームではチームの白星の半分以上を1人で稼いだ。デーゲームで10勝以上は14年中田(ソフトバンク)以来で、70年以降は7人しかいない。10勝するだけでも珍しいのに、ボルシンガーは黒星なし。デーゲームで無敗の2桁勝利は、11勝0敗の75年鈴木啓(近鉄)以来、43年ぶりだった。【伊藤友一】