今年は、ヤングヤクルトがチームを引っ張る! 巨人戦でスタメン出場した2年目の若手2人が本塁打でファンを魅了した。

まずは0-3で迎えた6回1死、塩見泰隆外野手(25)が逆方向へ今季1号を放った。巨人野上の初球、139キロ外角の直球を右翼席へ飛ばした。5回まで1安打に抑えられていた打線に勢いを与える、鮮やかな1発。「無我夢中で、がむしゃらに打ったら入ったというような感じです」と振り返った。

7回には、燕のゴジラが目覚めた。村上宗隆内野手(19)が1-3で迎えた7回2死二塁、フルカウントから巨人3番手鍬原の6球目126キロ外角のシンカーを捉えた。左翼席へ今季1号の同点2ラン。技ありの1発に「追い込まれていたので、ボールに食らいつこうと思っていた」と胸を張った。

厳しいキャンプを乗り越えた成果が出た。塩見も村上も、午前8時半からの早出練習にフル参加。石井琢打撃コーチの「技術練習の前に、下地を作る。下ごしらえ」で己を鍛え上げた。塩見は当初、ハンマー投げのように空高く放り投げる「バット投げ練習」で苦戦したが、内側から出すなど工夫を凝らし「飛ぶコツが分かった」と、体の使い方を習得した。村上は個別でのゴルフスイングや、自らボールを上げノックバットで打つ練習に熱心に取り組んだ。バットの軌道を特に意識した結果「すべてがとてもいい練習」と手応えをつかんでいた。石井琢朗打撃コーチは「若い選手が結果を出してくれたのは収穫。自信にしてくれれば」と話した。若燕たちが、頼もしくなっている。【保坂恭子】