日本ハムは4日、清宮幸太郎内野手(19)が都内の病院で精密検査を受け、右手有鉤骨の骨折と診断されたと発表した。

◆横浜南共済病院スポーツ整形外科・山崎哲也部長の話

有鉤(ゆうこう)骨の骨折とは、手のひらの鉤(カギ)状の部分の骨が折れること。ギプスではなく、手術しないと治らない。骨をくっつけるのではなく、折れた骨片を切除する。プロ野球選手では100%手術する。

私の場合、手術してから1カ月ぐらいでバットを振ることや打撃を許可している。人によって差があるが、違和感が取れるまで、手術後から1~3カ月程度かかる。普通なら、4月上旬にバットを振りだして、5~7月に1軍に戻るスケジュールになると思う。

手のひらにタコがある人は、その部分に負荷がかかっている証拠。負荷がカギ状のところに当たる。グリップエンドを手に当てて打撃を行う選手が骨折しやすい。長距離打者に限らず、野球選手の手首のけがでは一番多く、プロ球団では1年に1人ぐらいが骨折する。

突発的で「新鮮な」骨折以外に、疲労骨折していた可能性もある。常に同じ箇所に刺激を受けており、以前から折れていたもの。痛みはありながらも、打撃ができるケースはある。