中日のドラフト1位根尾昂内野手(18=大阪桐蔭)が10日、教育リーグの阪神戦(鳴尾浜)に「6番遊撃」で先発出場した。

初めて守備にも就いた実戦2試合目で、ガルシア、ドリスと対戦。いずれも左飛に倒れ初安打はこの日もお預けとなった。9日のデビュー戦のメッセンジャー(三振、四球)から、4打席全てが一線級の外国人投手。まさかの洗礼に苦笑いしながら、手応えをつかみ、初安打への思いも明かした。

黄金ルーキーに立ちはだかったのは、虎の助っ人投手だった。

この日の初打席は2回の先頭打者。マウンドには昨年、中日でチームトップの13勝を挙げたガルシア。「(左投手で)あれだけ動くボールはなかなか経験できない」という動く直球にファウル2つで追い込まれた3球目。外角139キロの真っすぐにバットを合わせた打球はいい角度で舞いあがり左翼へ飛んだ。スタンドからは「おぉー」と、歓声もわいたが、フェンス手前で左翼手のグラブに収まった。

4回の第2打席も先頭打者。マウンドには17年のセーブ王で今季守護神候補のドリス。2-2からの6球目。143キロ外角の直球をミートするも、定位置付近の左飛に倒れた。

9日のデビュー戦は、開幕投手に内定しているメッセンジャーに三振、四球。この日も主力の外国人2投手に抑えられた。試合後、まさかの洗礼に苦笑いしながら「いいピッチャーと対戦させていただければ、やっぱり自分の中で感じることもたくさんある」と、収穫もたっぷりの2日間4打席を振り返った。同時に「良い機会だったと思いますけど、もっと打たないといけない」。初安打への思いも「それはもう、毎打席あります」と明かした。

遊撃で初の守備にも就いた。守備機会は2度。2回には併殺を完成させ、4回は難しいバウンドのゴロに1度は球をこぼすも、冷静に拾い直して一塁でアウトにした。雨のためいいとは言えないグラウンド状況で「何がなんでも(打球を)止める気持ちと、絶対アウトにしようと思って守ってました」と話した。

中日2軍の次戦は、12日の教育リーグ・ソフトバンク戦(ナゴヤ)。「しっかりバットも振れていた。今のところ、そこだけでいい」と、及第点を与えた小笠原2軍監督は「また試合に出して、いろいろなことを見ていきたい」と期待。待望の初安打が飛び出す日は、そう遠くなさそうだ。【奥田隼人】