スバルのルーキー右腕、成田雄樹投手(21=東北福祉大)が延長戦2度の満塁のピンチで得点を許さず、逆転勝利をもたらした。

社会人初登板はタイブレーク採用(無死一、二塁から攻撃)となった延長10回の1死後、二、三塁の場面だった。自らの悪送球で満塁としたが、ここから踏ん張った。147キロの速球で三振。次打者は左飛に仕留めた。

味方打線が3点を奪った直後の11回、再びのタイブレークでも内野安打で無死満塁と攻められながら、後続を3人で仕留めた。被安打は内野安打1本。最速148キロをマークした。

昨年6月、東北福祉大は神宮で日本一をつかんだが、成田はスタンドで応援する一員だった。

「僕、4年の夏になって150キロが出たんです。体重を増やして、2段モーションに変えたら出た。今日はぶっつけ本番、打たれても自分のランナーじゃないと思って、開き直って投げました」。2年後のプロ入りを目標にする右腕は笑顔で自らの投球を語っていた。