3番右翼で発進! 阪神糸井嘉男外野手(37)が16日西武戦(甲子園)で主力選手の大トリとなる19年初実戦に臨む。

14日、甲子園で行われた全体練習に参加。矢野燿大監督(50)が3番右翼での出場を明言した。虎の超人はキャンプ後に負った右膝の炎症についても全快を宣言。矢野阪神に最後のピースが加わる。

初っぱなからフルパワーだ。超人糸井の19年初実戦が3・16西武戦に決まった。3月中旬、オープン戦からの出場は例年通りだが、今年はキャンプを終えた5日の守備練習中に右膝の炎症を発症。出遅れも心配されたが、ピタリと照準を合わせた。しかも、指名打者の出場ではない。定位置の右翼守備にも就く。甲子園で練習を終えた糸井は「(守備に)就くよ。多分。シーズンは就かんけど」と笑わせた。

入念に確認作業を行った。柵越え連発の打撃練習後には、清水ヘッドコーチとマンツーマンで走塁練習。その後も室内練習場に場所を移してチャージ&スローの守備練習を繰り返した。汗をぬぐった糸井は「ちょっと炎症出てたので、それの確認で。いけるな、と。ちょっと痛みもあったんですけど、そういうのもだいぶ解消されたので」と自らGOサインだ。

3番打者で本拠地の打席に立つ。「問題ない」とその動きをチェックした矢野監督は、3番右翼スタメンを明言。「総合的に。走れるのもあるし。相手がどうやったら嫌なんかなあって。俺は捕手やから、考える」と説明した。3番に左打者の糸井が入れば、右の4番大山、左の5番福留とジグザグのクリーンアップを組める利点がある。

先日行われた侍ジャパンの強化試合では、オリックスの吉田正が豪快な満塁弾をかっ飛ばすなど活躍。自主トレをともにする後輩の活躍に「見てた、見てた。いや、やっぱね。すごいな。今年なんか、異次元の数字出すんじゃないか」と大興奮だ。自身も「異次元の成績を」と振られると「頑張ります。守備にはつかんけど」とまた笑わせた。

昨季は119試合に出場し、打率3割8厘、68打点、16本塁打をマーク。だが、6月30日ヤクルト戦(神宮)で死球を受け、右腓骨(ひこつ)を骨折するなど2度の故障離脱を味わった。「去年は相当悔しい思いをした。甲子園で相当情けない試合を繰り返した。新しいメンバーで、監督も変わって、それをやり返したい」。決意の虎3年目が本格的にスタートする。【桝井聡】