ソフトバンクのデニス・サファテ投手(37)が開幕1軍入りの可能性を残した。

楽天戦の9回に登板し、最速149キロを計測。打者3人で抑えた。先頭オコエから見逃し三振を奪い、小郷、渡辺直も直球で押し込んだ。昨年4月に股関節手術を受け、復活を目指す右腕が今季3戦目の登板で初めて完璧に抑えた。

サファテは「今日は感じとしては良かった。下半身も使えはじめている。結果は関係ない。自分のボールを投げられることが大事」。前回登板した17日ヤクルト戦(神宮)では球速が130キロ台まで落ち込み「中学以来」と弱気になった。復活の兆しを見せ、「今日は自分の中でも、大きな一歩になった。正しい方向に進んでいる」と前向きな姿勢を取り戻した。

工藤監督も「気持ちの吹っ切りというか、彼なりに気合を入れて、ボールも自分の感覚に近いものがあったと思う。気持ちが入っていて、ボールの回転も良かった」と評価。首脳陣はこの日の試合後にサファテの処遇を含め、外国人枠の使い方を決める方針だった。だが前回から大きく改善した投球内容に結論を保留した。

22日に体の状態などを確認し、問題がなければオープン戦最終戦の24日広島戦(マツダスタジアム)の登板。そこで判断することになりそうだ。サファテは「次の試合ももちろん投げますし、必要ならもう何試合か投げるかもしれない」。内容が悪ければ開幕2軍も覚悟して“追試”に向かう。【山本大地】