守護神はドリス!! 阪神矢野燿大監督(50)が25日、今季開幕のクローザーにラファエル・ドリス投手(31)を抜てきする方針を明かした。2月の沖縄・宜野座キャンプから藤川球児投手(38)と競ったが、指揮官は「総合的に」と決断理由を明かした。必勝リレーも決定。6、7回を藤川と能見、桑原に託し、8回は新外国人ジョンソンが担当する。接戦を制するべく鉄壁の布陣が整った。

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矢野阪神の反攻態勢が整った。昨季最下位から逆襲を期す今季の戦いが3日後に迫る。前日24日のオリックス戦でオープン戦を終えた。野手の開幕オーダーは決定済みで、この日は救援陣の配置も固まった。注目の守護神について、矢野監督は「抑えはドリスでいくわ」と明かした。昨季まで2年連続30セーブ以上を挙げた剛腕に今年も大役を託す。「何か1個じゃないけどね。総合的にとしか言いようがちょっとない」と説明した。

ひとまず守護神バトルが決着した格好だ。日米通算227セーブ、国内では阪神球団最多の225セーブを誇る藤川がオフに抑えを志願。2月の沖縄・宜野座キャンプから現職のドリスと競った。オープン戦はドリスが5試合で防御率0・00と安定。一方の藤川は24日に1回4失点を喫するなど防御率9・00と調子が上がらなかった。金村投手コーチも「オープン戦は去年と同じ感じ。シーズンで投げながら、状態を上げてくれたらいい」と上がり目を期待した。

指揮官は現役時、バッテリーを組んでおり、柔軟に考えている。長丁場を見据えて「俺も球児は抑えが似合うと思っているし、経験も十分ある。去年も中盤以降、すごく上がっている。シーズン通してドリスでいくかもしれんし、球児が上がってくれば、球児が抑えにハマればチームにとっても幅広くいろんな選手をもっと使える」と説明する。開幕からドリスが守護神を務めるが、状態や状況などに応じて、守護神球児の可能性を腹案として温める。

球界屈指のリリーフ陣が生命線になる。矢野監督も「うちの投手はみんな勝ち駒で十分使える。いろんなバリエーションでやっていける」と胸を張る。金村コーチは「8回はPJ。6、7回は桑原、能見、球児のベテランがうまく疲れをためないよう、状態を上げながら使っていきたい」と継投の基本構想を明かした。ベテランの3本の矢から8回は安定感抜群の新助っ人ジョンソンへ。よどみのないバトンパスが上位浮上の鍵を握る。【酒井俊作】