阪神西勇輝投手(28)は7回4安打2失点(自責1)と力投したが、3勝目はならなかった。4回の先制点は味方の失策が絡んだ。ビヤヌエバに中前打を許し、無死一塁から木浪の野選と糸原の悪送球が重なり1点を失った。「自分たちができることができなかっただけ。1点取られてもなんとかできると思っていたので、引きずることもなかった」。その言葉通り3者凡退で後続を断った。

7回は2死二塁から山本に適時三塁打を許し、2失点目。「見ての通り、自分の責任です」と話したが、打線の援護が遠い中で我慢の投球を続けた。そんな西の姿に矢野監督は「攻めていく気持ちも持ちながら、チームにそういうムードを見せながら投げてくれた。最後(7回)も勝負という形を取ったのは僕なので、西を責めることは一切ない」と断言した。

最後まで西は下を向かなかった。3回1死の打席では一、二塁間を破る打球で懸命に走るも亀井の好送球で右ゴロ。リプレー検証でも覆らなかったが、連敗阻止にかける気持ちをにじませた。2回の木浪の好守には拍手とハイタッチでたたえ、降板後も声でチームを鼓舞した。「こういうゲームを続けていけば、ものにできる試合もあると思う。そこまで悲観することはないと思う」。2敗目がついても、西の前向きな姿勢に変わりはない。【磯綾乃】