平成の最後に輸入された「フライボール革命」というキーワードが、日本球界にも浸透している。長打が出やすいとされる打球速度と角度を数値化し、メジャーリーグのパワー化をさらに加速させた「フライボール革命」。「カーブが有効」と言われているが本当だろうか。新たなワードをどう解釈し、日々の勝負に落とし込んでいるのか。投手の目線で探った。

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巨人ヤングマンは、198センチの長身から投げおろすカーブを武器とし、今季2勝をマークしている。本格的に投げ始めたのはマイナーリーグ時代。コーチに伝授され、完全習得に2年を要した。スピン量を重視し、3000回転は全米屈指だった。「打者の近くでスピンが多くなることを意識している。フライボール革命はあまり気にしてないけど、はやりの小さく動く球はいずれ打者も慣れてくる。だからこそ、カーブにはこだわりがある」。巨人クックも「チェンジアップやスプリットとか、縦に落差のあるボールは有効的だと感じるね。それは米国でも日本でも同じ」と話した。