巨人岩隈久志投手(38)が22日、上原浩治氏(44)の現役引退を惜しんだ。

川崎市のジャイアンツ球場でのファーム練習後、「すごく雲の上のような存在でした。まさか一緒にプレーできると思っていなかったですし、一緒に投手リレーとかできたらよかったな、とも思いますけど、それはかなわなかった。寂しいですね」としみじみと話した。

19日には上原氏の現役最後のキャッチボール相手を務めた。「すごいボール投げるなと。あのボールの伸び、球のキレ、回転とかはバッターとしたら打ちづらいだろうなとキャッチボールでも分かる。上原さんのようなボールは僕にはできないです」とやや興奮気味にすごさを表現した。

年齢は6歳下で、プロ入りは上原が99年(巨人)、岩隈が00年(近鉄)で、1年後輩となる。04年アテネオリンピック(五輪)ではともに日の丸を背負ってプレー。「1年目からピッチングは見させてもらいました。セとパでリーグも違う中でも声をかけてもらって良くしてもらった。家族でも一緒にご飯に行ったり仲良くさせてもらったので、本当に優しかったです」と感謝の思いを口にした。

米国では、上原は09年から9年間、岩隈が12年から6年間プレーした。メジャー時代の思い出を振り返り「ボストンであいさつに行った時にも『元気?』とか声をかけてもらった。『上原さんはどうですか?』と聞くと『しんどいわ』って。毎回『しんどいわ』しか聞いてないなって思ってました」と笑顔で明かした。

通算100勝、100ホールド、100セーブの「トリプル100」の偉大さにも触れ「きっちりと仕事をして記録としても残している。中途半端だと言っていましたけど、普通はできないですからね。体も常にいい状態ではない中でやっていたと思うので、本当にすごいです」と敬意を表した。