巨人の新外国人ルビー・デラロサ投手(30)が元大リーガーの貫禄を見せつけた。イースタン・リーグ西武戦(ジャイアンツ球場)に2番手として登板。1回をわずか6球で、3者凡退に仕留めた。最速156キロをマーク。1軍昇格へ向け「チームが決めることだけど、呼ばれたらすぐ行ける感じだよ」と自信をのぞかせた。

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ダイヤモンドバックス時代の15年にメジャーで14勝した実力はだてじゃなかった。

巨人の新助っ人デラロサが西武との2軍戦で日本デビュー。先頭の川越をいきなりこの日最速の156キロ直球で一ゴロに切ると、続く山田を135キロのスライダーで遊ゴロに。さらに西川を154キロ直球で遊ゴロに仕留め、順調すぎる試運転を終えた。

わずか6球だったが、直球はコンスタントに150キロ台を計測した。変化球も低めに集まった。「米国での試合から間隔が空いたけど、コントロールを意識して投げた。マウンドの硬さも問題ないし、ボールの感触もよかった」と納得の様子。今後については「チームが決めることだけど(1軍に)呼ばれたらすぐに行ける感じ」と話した。

11、17年と2度のトミー・ジョン手術を経験。昨年は丸1年をリハビリに費やした。17年以降、大リーグでの登板はないが「今は肘の調子もいい。球速? もうちょっと出ると思う」と自信を見せた。

「1番大事」という妊娠中のカリーナ夫人(29)と長男イーサン君(6)がスタンドで観戦した。最初に巨人入りについて相談した時には不安そうな様子だった夫人は、最後は夫の決断を尊重し、サポートを約束してくれたという。「今のところ日本に来て毎日楽しんでいるし、食べ物も問題ない。何でも食べているよ」。デラロサが“ジャパニーズ・ドリーム”へ第1歩を踏み出した。【千葉修宏】

◆ルビー・デラロサ 1989年3月4日、ドミニカ共和国サントドミンゴ生まれ。07年にドジャースと契約し、11年メジャーデビュー。レッドソックスを経て、15年にDバックスでチーム最多の14勝。17年8月に右肘靱帯(じんたい)再建手術を受け、18年は全休。メジャー通算98試合で26勝30敗、防御率4・49。今年6月に巨人入団。推定年俸3000万円。183センチ、95キロ。右投げ右打ち。