両ふくらはぎ痛で2軍調整中の阪神福留孝介外野手(42)が19日、ウエスタン・リーグのソフトバンク戦(タマスタ筑後)に先発し、ソロ本塁打を放った。16日の同広島戦(甲子園)で実戦復帰後初安打を放つなど、3打数2安打1打点の活躍を見せた。

8回1死の第4打席。福留は3ボールから泉の144キロ直球を見逃さなかった。打球は大きな弧を描いてバックスクリーンへ。試合後は「なにもないよ」と言葉少なだった。それでも少し浮かんだ笑顔に、順調な回復ぶりがうかがえた。

実戦復帰3戦目は「3番左翼」で先発。初回の第1打席は空振り三振だったが、4回の第2打席では岩崎の149キロ直球をとらえて右前打を放った。走塁も守備も8回裏に交代するまで、不安を感じさせない動きだった。平田勝男2軍監督(59)は「3ボールから1球で仕留める集中力、技術力はさすがだね」とベテランの仕事に舌を巻いた。ふくらはぎの状態についても「全く問題ないね」とOKサインを出した。

チームは球宴を挟んで6連敗中。23日DeNA戦(甲子園)で始まる6連戦中での福留の合流も期待されるが、平田2軍監督は「焦って故障が怖い。勝負の8、9月に故障になってしまったら困る。焦らせるわけにはいかない」と慎重な姿勢だった。5月31日の広島戦で右ふくらはぎを痛めた際は最短10日で1軍復帰したが、今回は万全を期していく。ベテランはチームが苦しい時期の救世主となりそうだ。【磯綾乃】