プレミア12が東京オリンピック(五輪)前最後の前哨戦となる。NPBエンタープライズは22日、都内で会見を開き侍ジャパンの今後の予定を発表。稲葉篤紀監督(46)は、過去5年連続で行っていた3月の強化試合を来年は実施しないことに決めた。代わりに「今年の秋は日本シリーズに重なる日程もあるが、長めの合宿をお願いした」と強化期間を一点集中する。

11月のプレミア12に向け、10月21日に宮崎に集合。日本シリーズに出場しないメンバーで、フェニックス・リーグに参戦する日本ハム、オリックスと練習試合を行う。2次合宿の沖縄でカナダと強化試合を2試合行ってから台湾へ渡り、大会開幕に備える。

前回大会は開幕6日前に集まり、強化2試合を経て本番に臨むも3位。約3週間、同じ釜の飯を食べたが、今回は最長で1週間も長い。指揮官は「最長約1カ月で選手、コーチ、スタッフとコミュニケーションを図り、結束したい」と意図を明かす。3月の強化試合は、ペナント開幕目前で主力の招集が難しい。山中強化本部長は「選手に過度な負担をかけないことを優先した」と選手ファーストを強調した。

主要国際大会で初めて投球間隔20秒以内などの時間制限が採用され、1試合1度のビデオ検証も導入。五輪での採用は決まっていないが貴重な機会となる。指揮官は「五輪まで集まれるのは今年の11月で最後。試すのは3月のメキシコ戦で終わった。東京五輪とプレミアと全く別のメンバーを選ぶことはないと思う。五輪の土台となるチームになっていく」と骨格を固める。【広重竜太郎】