ゼロじゃ勝てない…。矢野阪神が今季10度目の完封負けを喫した。DeNA今永を相手に4安打無得点。侍ジャパン稲葉監督が注目する左腕の投球術にはまり、14個のゴロアウト。二塁を踏んだのは2回の福留、5回の鳥谷とベテラン2人だけだった。矢野監督も「ゼロっていうのはね。これだけファンの人が入ってくれて、点を取るというのは見せていきたかった」とガックリだ。

前夜と同じく守備面のほころびも目立った。1点を追う6回には無死一塁からソトの三塁線への痛烈な打球を三塁手大山がはじき、二塁へまさかの悪送球。無死一、二塁と傷口を広げると、その後、1死一、三塁から宮崎の二ゴロの間に2点目を献上。2点を追う9回には5番手能見が2死から打ち込まれて4失点。不快指数の高い惨敗だった。

チームはDeNAに2連敗を喫して借金5。3位広島とは2・5ゲーム差となった。26日は東京ドームに移動してのナイトゲーム。相手はエース菅野だ。「状況的にも苦しいけど、前を向いていくしかない。今日もたくさんの人が応援に来てくれている。そういうものをプラスにして、前を向いてやっていく」。指揮官は自分に言い聞かせるように話した。【桝井聡】