日本ハムが後半戦初の連敗を喫した。楽天の先発、新人弓削隼人投手の前に打線が沈黙。今季ワーストとなる散発2安打のみで、プロ初勝利を初完封で献上した。

猛打で球宴明けの快進撃を支えてきた攻撃陣が小休止で、8カードぶりのカード初戦黒星。31日は故障から復帰してきたエース則本昂を打ち崩して、負の連鎖を止める。

   ◇   ◇   ◇   

気がついたら、いつの間にか試合が終わっていた。2時間44分のスピーディーな展開での敗戦は、球宴明けの11試合で1試合平均5・8得点と好調の打線が思わぬアシストをしてしまった。今季2度目の対戦となった弓削のテンポのいいストライク先行の投球の前に、わずか2安打、101球でシャットアウトされた。

3打数無安打に終わった中田は「なんで打ち取られているか、分からん。なんて言ったらいいか、分からない」と首をかしげながら「コントロールも荒れるかもと聞いていたけど、札幌ドームのマウンドが合っちゃったのかも。丁寧な投球をされた」と振り返った。

4打数無安打の大田は「うまくコーナーに投げ分けられた」と証言。3打数無安打に終わった近藤は4月の対戦時と比較して「球速も球の強さも違った。いいところに投げられて、ウチがはまった」と分析した。

好調な打者でも、ストライクゾーンの範囲で内外角にきっちりと配球されれば、打ち崩すのは難しい。それでも中田は「ズルズルといってしまったのは反省。個々でしっかり考えていきたい」と今後も再戦する可能性がある新人サウスポーへのリベンジを期した。

後半戦の快進撃を支えてきた猛打が止められ、今季5度目の0封負けも、栗山監督は「明日(31日)は久しぶりに向こうもエースが来る。しっかりやります」とすぐに気持ちを切り替えた。7月最後の相手先発は今季初対戦の則本昂。故障明けでも難敵に変わりないが、不完全燃焼に終わった打線が打ち崩せれば、快進撃は再加速するはずだ。【木下大輔】