日本ハムが今季2度目の5連敗を喫し、3位に転落した。勝負どころと位置づけていた首位ソフトバンクとの直接対決3連戦は、負け越しが決定。敗戦時はすぐにベンチ裏に引き揚げる栗山英樹監督も、珍しく歓喜に沸く相手ナインを見つめていた。

決定打を欠いた試合に「まあ、まあ、まあ、まあ…」。最初は言葉に詰まったが「ボールの見極めは、よくできていると思うけど…。細かいところに良い手、悪い手もあるんだけど、勝ちきれないということに関しては自分の中でしっかり受け止めて、前に進むしかないので」と絞り出した。

12残塁となった攻撃は、ベンチの仕掛けも不発に終わった。制球に苦しむミランダから4回に四球と失策で無死一、二塁とした場面。この日昇格した、長距離砲の横尾に送りバントのサインを出したが失敗(記録は捕邪飛)。指揮官は「ああいう(両軍無得点の)展開になったら、もう先にいく展開だと思ったので」と、塁を進めて先取点の可能性を高める策に出たが、はまらず。横尾は「自分の技術不足です。バントは練習はしていたけど…、バントは練習したいです」と猛省した。

打線は2度の満塁機を逸するなど、あと1本が遠かった。0封負けは今季8度目、直近11試合で4度目で、打線の低迷も響いて8月は1勝8敗と大失速。4カード連続の負け越しとなり、球宴明けから猛烈な勢いで積み上げた貯金も最大「10」から、前半戦終了時と同じ「2」に逆戻りした。12日に引き分け以下なら、自力優勝の可能性も消滅する。栗山監督は「必死になって1つずつ、やるしかない」と前を向いた。首位相手に、3連敗だけは避けたい。【木下大輔】