オリックスが因縁の対決第3ラウンドで、ボコ打ちの大勝だ。先発全員安打&得点で、ともに今季最多の20安打20得点。20点以上マークするのは球団9年ぶりという猛攻だった。

けん引したのはステフェン・ロメロ外野手(30)で、来日初の満塁弾を含む2発4安打で自己最多6打点の活躍だ。13日は死球を巡る乱闘騒ぎの末の敗戦。翌14日は乱打戦で黒星と屈辱を味わっていたが、打ち勝って連敗も4でストップだ。

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悔しい連敗を喫していたオリックスが第3ラウンドで猛烈な“倍返し”を見舞った。主役はロメロだ。2回に2試合連続先制打となるバックスクリーン左への14号ソロが猛攻の号砲だった。後続も打ちまくって一挙7得点のビッグイニング。さらに3回には左翼席に豪快に運ぶ15号満塁弾。来日初のグランドスラムを「完璧に捉えることができたよ。一振りで4点入るのは気持ちいいね」と喜んだ。

ロメロはこの日4安打で自己最多1試合6打点と大暴れ。13日同戦でも1試合で2発放っており、同一カードで4発とノリノリだ。8月は打率4割1分8厘、6本塁打、18打点の暴れっぷり。好調の要因について「とにかくボールをよく見て振っていこうというところを心がけている。たとえ詰まってでもヒットが出たらボールを見るゆとりができる。それが重なっているのだと思う」と分析した。

この日は3番吉田正も1発を含む3安打2打点。5番モヤも負けじと6号3ランなど猛打賞で5打点。クリーンアップだけで10安打13打点をたたき出した。ロメロは「前の打者がいいスイングをして捉えたら次の打者も自信につながる」と説明。相乗効果で大量得点につなげた。

チームの連敗も4でストップ。先発全員安打で10年以来9年ぶりの20得点に西村監督は「10年はどこかの(ロッテ)監督をしていたね。相手がそのチームじゃなくてよかった」と笑い、「今日は打撃が素晴らしかった」と称賛した。13日は死球を巡る乱闘騒ぎ。14日は乱打戦での敗戦。何かと起こるカードの締めは、ノーガードの打ち合いでの大勝だった。【古財稜明】

▽オリックス・モヤ(6号3ランについて)「しっかり捉えることができたし、集中して打席に入ることができた」

▽オリックス吉田正(3安打2打点。8月1発目の左翼越え21号ソロに)「点差もありましたし、自分のスイングを心がけていました。しっかりとコースに逆らわず強い打球を打つことができた」