強気の投球とは裏腹なギャップで、阪神高橋遥人投手(23)はファンをきゅんとさせる。

ピンチで三振を奪っても、大げさなガッツポーズはしない。マウンドを降りると素朴に戻る。小走りでベンチに向かって一直線。帽子を取って、ぺこぺことハイタッチで迎えられる姿も愛嬌(あいきょう)がある。

球場でペンを走らせると「こんな僕のサインで、本当にいいんですかね?」と、なぜか困惑した表情で話す。報道陣からの質問にも丁寧に受け答えする。「今の、うまく話せてましたか? うーん、やっぱり今のはやり直しで!」。人間味のあるトークで、ほのぼのとさせる。

この日のお立ち台でも「えーと…。毎試合毎試合、一生懸命みんなやってると思うんで…。1つでも上の順位になれるように、僕も少しでも力になれるように頑張ります!」と、優しい表情でスタンドに手を振った。期待のホープ左腕は、周囲をもえさせられる。【阪神担当=真柴健】