阪神西勇輝投手が投打に活躍し、チームトップタイの8勝目を挙げた。

4回までわずか1安打に抑え、6回2死満塁のピンチも無失点。

「無事に勝てて良かったです。(ゴロアウトなど)そういう結果よりも、今はチームの勝ちが大事」。7回5安打1失点にまとめ、打席でも6回2死二塁で高めの直球を捉え右越えに適時二塁打を放った。「(カウント)1-3だったので、いい当たりになって良かった。前進守備だったので、越えてくれと思って走りました」。ダメ押しの6点目を奪い、ビジター4連戦の初戦に投打で仕事を果たした。

今季入団した西は、引退を申し出たメッセンジャーと過ごした時間はわずかながらエースの気概を感じ取っていた。「遅かれ早かれいつかは来るもの。これだけたくさん阪神に貢献してきて、お疲れさまでしたという気持ち。先頭に立っていた姿は後輩に伝わると思うので、受け継ぐじゃないけど、頑張っていきたいと思います」。

前夜大敗した嫌なムードを消し去る好投に矢野監督は「この前も(高橋)遥人の後で、今日もそういうところで西が流れを止めてくれて、大きい投球だった。打撃も含めて」とたたえた。勝利に導く、チームの柱の姿だった。【磯綾乃】