開幕8連勝の両校による全勝対決初戦は、東北福祉大が延長10回、13-9で仙台大に先勝し、4季連続72度目の優勝に王手をかけた。

タイブレークに持ち込まれた直後の同表1死満塁で、4番清水聖也外野手(4年=智弁学園)の左越え満塁弾で勝負を決めた。

主砲が快音を響かせた。初球真ん中の直球を捉えた清水は一塁手前でガッツポーズ。「狙っていました。ちょっと詰まり気味だったので『行け!』と叫びながら走りました」とリーグ通算3号目、自身初のグランドスラムを振り返った。5回まで3打席連続安打で、8回にも1度は勝ち越しの右犠飛。4安打5打点で今季14打点の首位に立ち、打率4割1分4厘も2位に浮上。自身初の個人タイトル獲得も射程に捉えた。

3年春からレギュラー入りし、全日本大学選手権に2年連続出場。昨年は大学日本一も経験した。だが、秋の明治神宮は現4年生の入学後から遠ざかっている。この日は清水を含む4年生3人が先制、逆転、勝ち越しと要所で本塁打を放ち、大学最後の大会に懸ける意気込みを示した。清水は「タイトルのことは考えないで、明日もつなぐ意識で打ちたい」とチーム打撃に徹する。【佐々木雄高】