日本ハム育成1位の福岡大・宮田輝星外野手(21)が、「打倒輝星」で支配下を勝ち取る。23日、札幌市時計台で新入団発表に出席。吉田輝星と1字違いで名前は「ほくと」と読む。プロでは1年先輩となる「こうせい」に対して「勝手にですけどライバル心を持って、自分の方が上に絶対に行ってやるという気持ちがある。まずは『こうせい』ではなく『ほくと』と呼んでもらえるように頑張りたい」と意気込んだ。

特長は快足だ。100メートルの自己ベストは10秒9。小学生の頃は祖父が運転する軽トラックと競走し、勝つこともしばしば。「10メートルくらいハンディをもらって、30~40メートルくらいの距離を走りながら学校に行っていた」。周囲から「カモシカみたい」と言われるいだてんだが「かけっこでは負けたことがある」。中学2年、100メートルの九州王者に人生で初めて短距離で負けた。「それから走り方を研究するようになった」。プロの扉を開く一芸を手に入れた。

1年目の目標設定は明確だ。「支配下の期限の7月末までに2軍で20盗塁。8月以降は1軍で10試合は出て、5盗塁は決めたい。足は上(支配下)に行きやすい武器なので」。モデルケースは1年目の春季キャンプ中に支配下に上がった巨人の松本2軍外野守備走塁コーチや、侍ジャパンまで駆け上がったソフトバンク周東。「下からはい上がる方が好き。面白い」という「輝星=ほくと」が新たな育成の星となる。【木下大輔】