中日が大野雄大投手(31)に今オフの契約交渉で1年と3年の2種類の条件を提示することが1日、分かった。

年俸は1年なら1億2000万円、3年なら3億6000万円プラス出来高払い。年俸ベースではいずれも今季6000万円から倍増で、来季にも国内フリーエージェント(FA)権の取得条件を満たす左腕の選択が注目される。

今季は9月14日阪神戦で史上81人目のノーヒットノーランを達成するなど9勝8敗で、昨季0勝から大きく巻き返した。防御率2・58で初タイトルとなる最優秀防御率賞にも輝いた。与田監督に求められた投球回数170回以上をクリアする177回2/3を投げ、竜投をけん引した。その働きぶりを受け、加藤宏幸球団代表(60)は「大野君は優勝するために必要な投手。そういう評価をしています」と明かし、既に下交渉を複数回行っている。

大野雄があくまでも単年契約にこだわったり、国内FA権の行使を視野に入れるなら1年契約、中日での長期プレーをにらんで「FA封印」なら3年契約となりそう。球団としては本人の意志を尊重して2通りの条件を正式に提示する。

大野雄も「下交渉はさせてもらっています」と穏やかな表情で認めた上で、年俸は1億円を超えそうかという質問に「それは楽しみにしておいて下さい。すごくいい評価をしてもらっている。一発サイン? そうですね」と話している。ノーノー左腕の契約更改交渉は投手陣の大トリとして3日以降に組み込まれる。(金額は推定)