ギータが投げた! 昨年11月に右肘手術を受けたソフトバンク柳田悠岐外野手(31)が8日、福岡・筑後のファーム施設で始動した。

術後初めてボールを握り、短い距離ながらネットスローを行った。20年シーズンに向け、「開幕に100で行けるように」と復活へのプランも明かした。

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柳田はじっくりと患部の感覚を確かめながら、慎重に腕を振った。8メートルほど先のネットに向かって、術後初めてボールを投げた。ランニングなどのメニューでも明るい表情を見せた。「順調だと思います」。リハビリの経過は順調。笑顔で20年シーズンに向け、始動した。

昨年11月に右肘を手術し、リハビリ組で体を動かした。年末年始は地元の広島などで軽く体を動かしながら調整。この日、初めてボールを投じた。「(距離が短く)投げたうちには入らないけど、嫌な感じはなかったです」と手術箇所の状態は悪くない。

復活に向けては、焦らずじっくりと調整を進めていく。「キャンプまでにどうとかはあまり考えていない。3月20日の開幕に100でいけるように、逆算してやっていきます」。無理に強度を上げずに、状態を見ながら徐々にステップを上がっていくプランだ。「投げるのはゆっくりやっていきます。とりあえずやれることをやるという感じですかね」。1月中はランニングや体力強化を中心に、開幕までに完全復活を目指す。

前日7日に工藤監督が発表した今季のスローガン「S15(サァイコー)!」にも反応した。自身は18年から本塁打の後に、ベンチ前で「3150(最高)!」と叫ぶパフォーマンスを取り入れている。指揮官は発表会見で柳田との関連を否定していたが「完全にあれ『最高』でしょ」とニヤニヤ笑った。実は「今年はポーズを変えようと思っていたけど、どうしようかな」と変更も頭にあったが、チームの流れに乗るべくパフォーマンスの継続を考えている。

昨季は左膝裏を痛めた影響もあり、38試合の出場にとどまった。100試合未満は7年ぶりだ。開幕まで2カ月あまり。慎重に確実に、復活の道を歩む。【山本大地】

<柳田の今オフ動向>

◆11月7日 横浜市内で右肘を手術。

◆同10日 筑後でリハビリ組に合流。15年11月にも右肘を手術しているが「前回よりも今回の方が術後はいい。この前ははしを持ってご飯が食べられなかったけれど、今回ははしを使える」。

◆同16日 前日15日に抜糸が完了。打撃やスローイングについては「まだやる必要がない。今年中はやらないと決めている」と考えを明かした。

◆12月20日 住之江ボートでロッテに移籍した福田とトークショーに出演。同日に会見した城島アドバイザーの入団に「尊敬する選手ですし、特に打撃のことなどを教えていただきたい。聞きたいことだらけ」。

◆同24日 筑後でのリハビリを打ち上げ。

◆同25日 契約更改交渉に臨み、新たに7年契約を結んだ。