広島大瀬良大地投手(28)が18日、初の実戦形式となるシート打撃に登板した。1セット目は2安打1四球だったが、2セット目は見違える投球を見せた。本来の力強い投球で、打者6人に無安打。見逃し三振を1つ奪った。オープン戦登板へ向けて、調整は順調だ。

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1セット目の反省を踏まえて上がった2セット目のマウンドで、打者に打撃をさせなかった。今キャンプ初の実戦形式となるシート打撃に登板した大瀬良は、力強い真っすぐで押し、切れ味が戻った得意球のカットボールでも詰まらせた。打者6人に対して見逃し三振を含め無安打。オープン戦登板へ向けた仕上げの投球となった。

沖縄2次キャンプ第1クールまで試行錯誤していた。13日の2度目の打撃投手ではスライダーが決まらず、カットボールの切れ味も悪かった。真っすぐとのコンビネーションも含めて、変化球に課題を残した。16日のブルペンでは全46球中、変化球を29球も投じて調整した。この日のシート打撃は対外試合への最後の調整登板。「いい内容で終えたい」と最終チェックのマウンドと位置づけた。

1セット目は「探り探り入ってしまった。もったいなかった」と首をひねった。打者6人に2安打1四球。「しっかり腕を振れていなかった。打たれる打たれないではなく、強い球を投げてその結果が打たれたのなら仕方がない」。考えすぎていた頭の中を整理。自分の球を投げることに集中した。小園や安部らを相手にした2セット目は結果だけでなく、内容も改善された。「打者も(球威に)差されていた感覚があった」と確かな手応えをつかんだ。

次回は週末のオープン戦登板が予想される。そこから中6日や中5日での登板をへて、自身2度目の開幕マウンドを目指す。「(これからは)結果も大事になる。オープン戦にいい形で入っていくのがベスト。しっかりと準備して、いいパフォーマンスを出せるようにしたい」。2度目の大役も、早期指名は初の経験。首脳陣から調整を一任されていることも意気に感じている。今週末から実戦モード全開で開幕ロードを進んでいく。【前原淳】