開幕スタメン見えた! 広島松山竜平外野手(34)が6日、西武とのオープン戦で「5番・指名打者」でスタメン出場。2打席目に中前打を放ち、先制のホームを踏むなど全快をアピール。今季の広島打線の鍵を握る5番最有力候補が、復帰戦でいきなり存在感を示した。

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即スタメンに、バットで答えを出した。キャンプ中に腰痛症を発症して離脱していた松山が1軍に合流。いきなり「5番・指名打者」で先発出場すると、2打席目に西武ニールの直球に反応した。二遊間を破る中前打を放ち、先制点の突破口を開いた。

「球をしっかり見ることができていたし、結果も出せたので良かった。若い子が頑張っている中で僕もうかうかしていられない。結果を出さないと」

離脱している間に、堂林や安部が結果を残し続けた。彼らの猛アピールによって、出遅れた松山も気付けば挑戦者となっていた。本人も「アピールしないといけない。しっかりと結果を残さないと」と立場は理解している。2月27日に実戦復帰し、5日のソフトバンクとの春季教育リーグでは、佐々岡監督が見つめる前で2安打1打点。持ち味の打力で存在感を示して早期昇格を勝ち取った。

キャンプ前から「5番一塁」を期待されていた。剛柔併せ持つ打力は誰もが認めるところ。朝山打撃コーチも「打撃には期待する部分はあるし、(松山が)いることで打線に厚みが出る」と期待する。当初描いていた「3番西川、4番鈴木誠、5番松山」が、開幕2週間前に実現。めどが立った。

佐々岡監督は「昨日(2軍春季教育リーグで)4打席立った中で今日もしっかり振れているので、体の面で不安ないと思います」と及第点を与えた。鈴木誠の前後の打者を懸案としていただけに、松山が開幕OKの全快アピールに胸をなで下ろしたに違いない。

7日以降は一塁守備にも就きながら強度を上げていく。開幕まで2週間。出遅れた正一塁手最有力候補がバットで、開幕スタメンを奪い取りにいく。【前原淳】