日本ハム大田泰示外野手(29)が、“デトックス”を終えた。17日、札幌ドームでの全体練習に参加。15日に終わったオープン戦は打率1割4分7厘と低迷したが、実はこれはいい兆候!? 昨季は12球団5位の打率3割4分2厘と打ったが、開幕から15打席連続無安打と苦しんだ。悪いところを出し切った今季は、開幕を機に突っ走る。

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憑き物が、取れた。オープン戦のトンネルを抜けた大田が、晴れやかに言い放った。「悪いものは全部出た。ここからは体をキレキレにしたい」。不敵な笑みを浮かべた。

オープン戦は不振を極めた。11試合に出場し34打数5安打、打率1割4分7厘。「散々だった」が、見据えているのは開幕戦。「自分の状態を上げていって気付いたら開幕、がいい。いつでも行ける準備はしておく」と自信は増している。

苦い経験を元に、吉兆と読んでいる。昨年のオープン戦は「自分の中で初めて」と振り返るほど、爆発的な成績を残した。12球団5位の打率3割4分2厘、本塁打はトップタイの5本をマーク。だが「維持することが難しかった」。開幕後は15打席連続無安打と急ブレーキがかかった。

今年は開幕延期が決まると、さまざまな打撃フォームを試すことに専念。結果にこだわらず実戦に臨んできた。

自信の表れから、報道陣にお願いした。オープン戦は無観客試合となり、ファンとの距離を一層感じていた。「紙面やテレビを通して、元気な姿を見せられるようにしてほしい」。20日からの練習試合も無観客で行われる。「1球1球の重みは変わりない。個人個人が気を抜かないことが大事」。魅力のハッスルプレーに、磨きをかけていく。【田中彩友美】