阪神藤川球児投手(39)が24日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で開幕が先延ばしされたことを受け、思いを語った。

23日にプロ野球の開幕が4月24日を目指すと決定。だが39歳のベテランは事態が収束していなければ4・24にこだわらず、NPB(日本野球機構)に「命最優先」の判断を求めた。

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藤川が4月24日を目指すプロ野球の開幕について、切実な思いを明かした。24日、甲子園残留組練習に参加し、ストレッチやダッシュなどを行い調整。「開幕先延ばし」についての問いかけに立ち止まり、神妙な面持ちで口を開いた。

藤川 健康と安全が確保されない限り(開幕日が)確定できないでしょう。自分はいつでもいいけど、早すぎて変になるのはイヤ。不安がってプレーするってことはあってはいけない。

あくまで選手やファンの健康や安全が第一と強調。背番号22は冷静に現状を見渡し、言葉を選んだ。

7月の東京五輪も開催延期が濃厚となる中、23日の12球団代表者会議で、4月24日開幕を目指すことを決定。だが、新型コロナウイルスが本当に収束するかは不透明だ。

藤川 高校野球を中止にして、いろんなものも中止にしている。僕らも契約にのっとって従わないといけないけど、個人的には世界を見渡して、ちゃんとバランスよくやるのが最終的には人のため。野球よりも優先しないといけないものがあるから、そこは冷静に見ています。

4月24日開幕は、生命を脅かす未知のウイルスの感染拡大が収束してればこそ可能。もしその時、少しでも危険があるなら…。

藤川 生きていく上で、調整よりも命のほうが大事。あくまでスポーツは健康と安全が保障された中でやるもの。調整どうこうの話ではない。冷静に判断してほしい。

ファンや選手をはじめ、野球を愛する人々が、心置きなく楽しめてこそプロ野球。NPBに、命最優先の判断を求めた。【只松憲】