阪神藤川球児投手(39)が甲子園初戦で今季2セーブ目を挙げ、日米通算250セーブまであと5に迫った。

「個人的なことを言えばキリがないですが、チームのためにやっている中で少しずつの成果でいいので、向上していけるように頑張りたいです」。2点リードの9回。藤川の登場曲、LINDBERGの「every little thing every precious thing」が今季初めて甲子園に響き、バックスクリーンの映像には「CLOSER(守護神)」の文字が輝いた。

先頭の中島にストレートの四球を与えたが、続く代打重信を直球2球で追い込み、フォークで空振り三振。パーラは1球で三邪飛に打ち取った。2死一塁から大城、亀井に連打を浴び1点を返されたが、最後は代打石川をフォークで右飛。「内容が本当に良くないですし、自分の中でも反省するところがありますが、そういうポジションなので、どんどん良くなるように努めていきたいです」。勝利を喜ぶナインの傍らで首をかしげたが、甲子園初戦の白星をしっかり守った。

今季初セーブを挙げた6月27日DeNA戦以来、12日ぶりの出番だった。矢野監督は「最後はひやひやしましたけど、球児を信じて応援していました。今日みたいに競った展開で球児につないでいくというなかで、球児の状態が上がることにもなると思う」。守護神と勝利を信じた。

10日からはいよいよ観客が入る。藤川は「現状で自分も含めて、ファンの方々を納得させられるような投球が出来ていませんが、必ず納得させられるような投球が出来ることを約束してやっていきたい」と力を込める。ファンとともに、偉業に近づいていく。【磯綾乃】