今年から日刊スポーツ評論家に就任した広島前監督の緒方孝市氏(51)がライブ評論で注目プレーを評論します。阪神は5回に森下を攻略。7番木浪からの4連打などで3得点。2点差に迫った。流れを変えた矢野采配を解説した。

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5回は下位打線からの流れで3点を取ったのは大きい。森下は決して単調になったわけではなかったが、木浪ら打者も2、3巡目の対戦で球種のイメージはあったのだろう。当たりが悪くても、打球が外野にまで抜けた。一方で森下はそれまでの大胆さが影を潜め、慎重になって、ストライクゾーンをボール1つ外れる球が増えた。阪神は代打中谷のタイムリーなど前日の巨人戦に勝った勢いが消えていなかった。

矢野監督の采配として、1つ挙げたいのは青柳を3回でスパッと替えた点だ。もう1イニング投げさせる選択肢もあったが、青柳は球数も多く、流れが悪かった。守りの時間も長くなることで、攻撃にも影響を与える。流れを変えるという意味でも、この交代はアリだ。勝敗につながるかは分からないが、5回の得点につながる采配だった。