巨人田中豊樹投手(26)が、うれしいプロ初勝利を挙げた。

先発メルセデスが2回を投げ終えたところで、上半身(左ひじ)のコンディション不良のため、大事を取って降板。2点リードの3回から緊急登板した田中豊は2イニングを無失点に抑え、プロ5年目にして1勝目を手にした。

150キロ超の直球、スライダー、フォークを駆使する佐賀出身の右腕。昨季日本ハムを戦力外通告となり、12球団合同トライアウトを受験。今季から巨人に育成で入団した。スタートは背番号「018」だった。2軍の守護神として実績を積み、7月26日に支配下登録を勝ち取り、新たに得た背番号は過去に上原浩治氏、菅野らが着けた「19」。苦労人の26歳が、東京ドームのファンの前で笑顔を見せた。

 

▼巨人原監督(プロ初勝利の田中に)「ジャイアンツに来て野球人生はスタートしている。少々の逆風が吹こうが気にする必要はない。最初不安定だった時に、スタートしたばかり、できたてホヤホヤの選手としてオレは見るよって伝えた。少々のミスは目をつぶってちゃんと育てるからと」

 

◆田中豊樹(たなか・とよき)1993年(平5)12月1日、佐賀県生まれ。佐賀商-日本文理大を経て15年ドラフト5位で日本ハム入団。昨年は1軍登板がなく戦力外となり退団。12月に巨人と育成契約を結び、7月26日に支配下選手となった。180センチ、98キロ。右投げ右打ち。