阪神が37年ぶりの屈辱負けで4位に後退し、首位巨人に今季最大の7・5差をつけられた。先発メルセデスが緊急降板したが攻め込めず、7投手の継投にかわされて2夜連続の0封負け。連続イニング無得点は矢野燿大監督(51)体制で最長の27に延び、1983年(昭58)以来となる巨人本拠地での開幕5戦5敗を喫した。指揮官は「あまりにも無抵抗で、ファンの皆さんに申し訳ない」と謝罪し、第3戦の必勝を誓った。

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大事な首位巨人戦で連夜の0行進だった。7投手の継投の前に無得点。前夜に続いて完封負けを喫した。

矢野監督 我慢の時期だと思うし。1年間の中でいろいろあるとは俺自身も思うけど、あまりにも無抵抗で、監督としてファンの皆さんに申し訳ない。うちは誰かが目立った活躍してというよりは、全員で戦っていくのがうちの野球だと思う。1人1人が状態を上げながら、つなげていかないと。情けない試合をしてしまったな、と。

あと1本が出なかった。初回1死一、二塁。4番大山の打席で絶好の先制機が回ってきた。だが、メルセデスの変化球の前に二ゴロ併殺に倒れた。4回は1死から大山が二塁打で出塁。だが、ボーアが一ゴロ。2死二、三塁と好機は続いたが、中谷は三直に倒れるなど、ホームが遠かった。

得点は延長10回ドローだった16日広島戦の初回の2点を最後に刻めておらず、今季ワーストの連続無得点イニングは「27」に伸びた。この3試合、得点圏16打席で4四球は得たものの、他の12打席でヒットが1本だけの貧打が続いている。

矢野監督 広島の最初に点取ってから、取れてないんかな。打線がずっとこういう状態なので。打線が何もできなかったのは一番大きな(敗れた)原因。

これで東京ドームの巨人戦は開幕から5戦5敗。巨人本拠地で開幕から5戦全敗は37年ぶりの屈辱。打線の沈黙が敗戦に直結している。チームは6月19日=7安打2点、同20日=6安打1点、同21日5安打1点。今カードは18日3安打0点、19日4安打0点。特にボーアは、東京ドームで5戦無安打に封じられている。

今カード負け越しで4位に後退し、巨人と7・5ゲーム差。直接対決を制して迫りたかったが、今季最大のゲーム差をつけられた。

矢野監督 状態が悪くても、明日の試合は来る。その中でどうしていけるかが、プロとして大事な部分。しっぽ巻いて帰るわけにはいかない。全員でいくしかないと思っています。

開幕カードでは3連戦3連敗を食らったが、その悔しさを2度も味わうわけにはいかない。虎の意地が試される。【松井周治】