ソフトバンク東浜巨投手(30)が雨に苦しみながらも、7月24日の日本ハム戦以来となる3勝目を挙げた。1回のマウンドから雨脚は少しずつ強まった。制球に苦慮し、1死から連続四球で一、二塁。ここで4番浅村を迎えた。1球ごとに手元を拭き、お尻のポケットに入れたロジンに手をやりながら丁寧に投げた。最後は外角いっぱいにスライダーを決め、見逃し三振とした。2死一、二塁となったところで審判団が集まり試合は中断。37分後に再開した。東浜は島内に四球を与えて満塁としたが、力を振り絞って続く田中を空振り三振。1回だけで37球を要しながら無失点でしのいだ。

2回以降も雨に降られる時間は長く、2回は岩見のソロと鈴木大の適時打で2失点。それでも味方失策の絡んだ4回2死一、三塁と5回2死一、三塁のピンチで粘った。5回2失点でまとめ「球数は多くなってしまいましたが、試合を壊すことなく最低限の投球はできたと思います。勝っている状況で中継ぎにつなぐことができて良かった」と振り返った。

前回登板後に首の張りが出て、出場選手登録を抹消。今回は中19日での1軍マウンドだった。今季は自身初の開幕投手を務めており「ずっとローテーションで回りたい気持ちがあったので、悔しい思いはあります」と熱い思いを胸に抱いての復帰戦。「我慢の投球になりましたが、今日の投球をいいきっかけにして、次の登板ではもっと長いイニングを投げられるようにしたい」と先を見据えた。【山本大地】