慶大が先発の森田晃介投手(3年=慶応)の好投で、昨年の都市対抗野球で優勝したJFE東日本を圧倒した。

1回表、いきなり3連打で2点を先制すると、森田は打線の援護を力に変えた。コントロールよく、真っすぐにカットボール、カーブ、フォークを投げ分け、5回を7三振。被安打は2回に許した1本だけ。「今日は自分のペースで丁寧に投げられました」と胸を張った。4回には、森田が「好打者で一番意識した」と話す今秋のドラフト候補、今川優馬外野手(23=東海大北海道)と対決。「ここを抑えられるとチームにいい流れをもってこられる」と1段ギアを上げ、カットボールで空振り三振に仕留め、勝利につなげた。

夏からの成長を実感した。8月に行われた春季リーグ戦後から可動域を意識し、しなやかに投げることをテーマに練習。柔軟性を身につけ「少しずつ、体が楽に投げられて、長いイニングでも最後まで伸びのある球を投げられるようになってきた」と、社会人を相手に手応えをつかみつつある。

堀井哲也監督(58)は「今日の森田は安心して見ていられましたね」と、その成長を喜んだ。森田も「今日はいい打者が9人並ぶチームに投げきれた。これはリーグ戦にもつながる。しっかり勝負できると思う」と、リーグ戦に向けて自信を見せた。【保坂淑子】