ソフトバンクなどで活躍し、今月からBC・栃木に入団した川崎宗則内野手(39)が茨城戦に2番サードでスタメン出場し、初打席初本塁打を放った。

1回1死走者なし。茨城の先発大場の初球137キロのインコースやや高めのストレートを右翼スタンドへ運んだ。 勝利インタビューで川崎は「昨日は緊張で眠れず、動画で大場君のピッチングを研究していました。その研究の成果ですね。今の時代はいいですね」と切り出して、スタンドの笑いを誘った。川崎の背番号52のユニホームの売れ行きが好調と聞くと「ありがとうございます。栃木は本当にいいところです。買ってくださってうれしいです。お帰りの際にももう1枚買ってください」と言って、再びスタンドを笑わせた。

この日のホームランの位置付けを聞かれると「一番うれしいです」と即答。「前のホームランの記憶もないですから…、栃木に家を建てたいです」と、リップサービスは止まらない。初回の守備では2つのサードゴロを無難にこなしたものの、先発の成瀬(元オリックス)に「(俺のところに)打たせるなよ」と試合中に声をかけたエピソードも披露した。

この日、球場には1298人のファンが詰め掛けた。球団関係者は「普段の4倍以上のファンの方に来ていただきました」と川崎人気の高さに興奮した様子。川崎も試合後、そのファンがいるスタンドに向かって「今日から栃木ブレーブスでプレーすることになりました。川崎宗則です。よろしくお願いします」と大きな声であいさつしながら、深々と一礼。律義な姿にスタンドは大きな拍手で応じた。

川崎にとっては新しい野球人生がスタートしたが、これまで通りに明るく野球大好きな川崎らしい幕開けとなった。