中日大野雄大投手(31)が2試合登板する9連戦での必勝を誓った。15日広島戦(マツダスタジアム)から今季2度目の大型連戦に突入。

6試合連続完投中で、先陣を切るエースは「1つでも順位を上げてシーズンを終わらないと何も変わらない。1つでも貯金をして順位を上げてシーズンを終えることが僕たちのやるべきこと」と力強い言葉でチームを鼓舞した。

昨年まで7年連続Bクラス。8月は13勝11敗2分けで勝ち越し、9月もここまで6勝5敗1分けで借金を4まで減らした。3位DeNAとは2・5差だ。敵地での広島3連戦の後は本拠地で阪神、ヤクルトを迎え撃つ。「いかにビジターで我慢して、ホームで連勝していくか。2勝1敗では1つしか減らないので、やっぱり連勝が必要になる」。2度の登板機会が回る左腕は力を込めた。

大野雄は球団記録に並ぶ5連続完投勝利を含む6連続完投中だが、不安材料もある。ここ2年の白星はすべてドーム球場で、屋外で勝ったのは17年9月20日ヤクルト戦(神宮)が最後。また、マツダスタジアムでの白星は14年9月11日までさかのぼる。「今回は久しぶりの屋外なのでしっかりと準備して臨みたい」。広島とは1日にナゴヤドームで対戦し、9回2安打で完封。脳裏にある残像が負のデータを拭い去ってくれるはずだ。

ナゴヤ球場で汗を流した14日は1年前にノーヒットノーランを達成した記念日。「そんなに波なく来られていますね」と1年を振り返り、当時の映像を見ることは「ないです。引退してからじゃないですか」と話し、執着心を見せなかった。竜の22番は上位進出だけを見据える。【伊東大介】