今秋のドラフト隠し玉が、BC・神奈川の参入初年度地区優勝に貢献した。牧田龍輝内野手(22)が、栃木との東地区チャンピオンシップに3番左翼で先発出場。6打数3安打4打点と持ち前の打力を発揮した。

「マシンガン打線」の申し子だ。チームは19安打を放ち、15-3と打ち勝った。元横浜の鈴木尚典監督(48)が「昔のマシンガン打線のよう」と評価する強力打線の中核を担う。今季は打率3割5分1厘、8本塁打、48打点とチーム3冠。大きな脚光を浴びなかったが、NPB入りへ猛アピールに成功した。鈴木監督も「右の大砲で打率も残せる。(NPB入りの)チャンスはあると思う。送り出してあげたいなという気持ち」と大きな期待を寄せている。

今季主に外野手を務めるが、一塁と三塁の守備もこなし、50メートルを5秒9で駆け抜ける俊足の持ち主。高いユーティリティー性も持っていることも魅力だ。「全方向にホームランを打てて、なおかつ高い打率を残せる。走攻守3拍子そろった選手になりたい」。NPB入りの夢をつかみ、自身の未来を切りひらいていく。【湯本勝大】

◆牧田龍輝(まきた・りゅうき)1997年(平9)11月1日生まれ。大阪府大阪市出身。平林小1年時に平林ジュニアで野球を始める。新北島中では西成シニアに所属し、5番打者として全国大会に出場。明徳義塾(高知)では2年春にベンチ入り。履正社スポーツ専門学校からエナジックを経て、19年BC・富山入り。20年から同・神奈川でプレー。174センチ、90キロ。右投げ右打ち。