今季限りで現役引退する阪神藤川球児投手(40)が、約2カ月ぶりの1軍マウンドに上がった。8月10日DeNA戦以来の1軍登板に臨み、1イニングを1安打無四球無失点に抑えた。

5回裏が終了してグラウンド整備が始まると、一塁側アルプスの観客が一斉に右翼線通路付近に集まる。藤川の名前がコールされると、甲子園は大歓声に包まれた。

5点ビハインドの6回表に登板。先頭の7番三好は2ボール1ストライクから147キロ直球で左前に運ばれた。無死一塁となり、8番上本は2ボール1ストライクから146キロで詰まらせて遊直。一塁走者三好が飛び出し、併殺となった。二死無走者となり、9番九里は146キロ直球で見逃し三振。降板時、割れんばかりの拍手にグラブを上げて応えた。

藤川は日米通算250セーブに残り5セーブまで迫りながら、右上肢のコンディション不良で8月13日に出場選手登録を抹消された。8月31日に引退を発表後も2軍で調整を続け、10月15日に1軍復帰。11月10日の引退セレモニー開催が決まっている。