阪神が藤川球児投手の引退試合でもあった今季の巨人最終戦で完敗を喫し、勝利をつかめなかった。

打線はわずか1安打。巨人5投手の前に完封リレーを食らった。守りでも1回の3失点は失策が絡んだ。7回の失点は押し出しを含む3連続四球によるもの。攻守で精彩を欠き、巨人戦16敗目(8勝)を喫した。

以下、矢野燿大監督の一問一答。

(試合後)

-先発の青柳は2回以降は無失点

うん、まあボール自体はいいボールがいっていましたし、初回にねエラーで足を引っ張ったので、その点を彼がしっかり投げ切ったのは青柳の成長かなと思います。

-打線はなんとか中谷が1本

まあね、ちょっと寂しいバッティングでしたね。

-藤川には監督自らボールを手渡した

まあ本当にね、最後になってしまうんだなというね気持ちでいろいろな思いがありながら送り出しました。

-直球勝負だった

本当にストレートを投げ抜いてきた野球人生だったのでね。投げるだろうと思ってましたしね。そこまで求められるピッチャーってね。藤川球児しか知らないのでね。そういう中で最後はストレートを投げてくれてね。

-明日が今季最終戦 

タイガースらしい試合をしたいと思います。

-最後は声をかけたか

特別、声はかけてないよ。

-最後も巨人を相手に見応えある投球

もちろん最後勝っている状態で球児を投げさせてあげたいというか、そういうふうにしたかったけれど、でも特に初球を見たとき、すごいいいボールがいっていたので。本当に球児の最後の思いを込めたボールだなと、そのボールを見ても感じ取れたので。球児自身の思いもあるし、それを受け継いでいく後輩に対する思いもあって投げたボールだと思うので。1人1人が感じ取ってくれたら、と思います。

-青柳が規定到達

去年も規定投球回にいって、ことしも前半特に順調にいってたけど、途中苦しいところで。まあ左打者をどう抑えるかの課題の中で、克服というか成長してきた部分があるんで。そういうところがあったからこそ、規定投球回もいけたと思うし。まあ昔みたいに簡単に崩れるという形もなくなってきているんで。2年続けられているというのは成長しているという証しなのかなと思う。

-大山を1番起用

力んでいいと思うしね。力むなという方が無理なんでね。力んで当たり前だと思うんで。挑戦、もちろん結果出さないとね。駄目な部分もあるけど、そうやって自分で思いきって勝負いった結果なんで。タイトルって相手もいることなんで、そういうところでは、そういう中では悠輔自身もできたことと、まだまだ成長いかないと駄目な部分も分かると思うんで。思いきっていった結果なんで、それでいいかと思っています。明日も? うん、1番で。

 

(セレモニー後)

-これまで藤川のボールを1番受けてきた。きょうのボールは

うーん。感謝の思いで。球児の、俺が勝手に思ってるのは、俺が引退の時に、俺が出られなかったのね、球児が打たれちゃって。で、そのあとね、それこそテレビの番組で、そのときにできなかったっていうので、球児と2人で引退セレモニーっていうのをやらせてもらって。だからそれがあって球児が俺に捕ってもらいたいって言ってもらってやってもらえたのかなっていうのがあったので。球児自身も、最後セレモニーっていうよりは、俺に対する、俺に対してやってくれたのかなっていう。それがうれしかったです。

-受けた感触は

速いボールならどうしようかなと思ってたけどね、気を使ってくれて捕りやすいボール投げてくれたので。

-このキャッチボールは球児の提案だった

俺は聞いてなかったので。俺から提案というか、したわけじゃないので。球児はそれを、気遣いというか。大胆な風にピッチングからは見える、みんなの印象かもしれないですけど、すごい繊細で気遣いで…。まぁだからそういう風に思ってくれたんだろうな、と。

-キャッチボールは監督の現役引退後では初

そうやね。

-変わらなかった 

思いっきり投げたわけじゃないんでね。球児のボールって軽いのね。ホップする。(ミットに)重く入るというよりは、気持ちよく入るというね。今日はね。ファンの人の思いとか、いろいろな思いが入った1球なんでね。そういうところでは、自分の中では心地よくというか、俺自身の中ではすごく幸せな瞬間でした。

-監督は巨人後藤に打たれた印象が残っている

あそこから球児がスタートしたかなと。本当に、その前からあまりうまくいかなくて…。あの悔しさ。あと1人というところで打たれて、あと1球というところで。そこで打たれて、また野球の怖さも知って。でも、そこからここまでの球児になった。やっぱり球児自身も話をしてくれたけど、悔しいことだったり、自分にとって嫌な瞬間にチャンスがあって、俺と球児が悔しいというか、思いが共有したことがあれだったんで。もちろん清原さんがコメントしたことに対して、そこでまたストレートにこだわり持って。ヨッシ次はストレートで抑えようって2人で言ったことはすごく覚えているし。でもそのすべての始まりが、自分の中ではあっこからスタートできたのかな、と。こんな抑えているのにやっぱり打たれている時の印象の方が残っている。だからあれを挙げさせてもらいました。

-監督にとって藤川はどういう存在

まあ現役で受けてるときはすごいピッチャーやなってもちろん分かっていたし。味方でいてくれることでどんだけ心強かったか。JFKにつなげば自分の仕事は終わりだし、あとはオーバーに言えば構えているだけ。だけど選手として、バッテリーとしてやってきて。また自分が監督という立場で球児を送り出すなんて夢にも思っていなかったし、監督になって改めてすごいピッチャーなんだなって。残している数字もすごいし、結果ね、どうやって抑えるか。ストレートで抑えてくれよって俺もプレッシャーかかりながらサイン出して47イニング無失点とか80試合登板とか…。ちょっとあり得ないよね。今、監督をしてて3連投でも選手に負担かけているなというのがあるし、それだけの覚悟、数字を残して抑え方まで求められる投手はいなかったので。選手時代はすごいなと思っていたけど、今回監督という立場で球児があのときいてくれたというのは、どれだけ心強かったのか。この立場になって改めて感じ取っています。

-ひと言伝えるなら、どういう言葉をかける

ひと言でね…。本当にたくさんありすぎて難しい。けど、球児のストレートを一番多く受けられたのは自慢。このタイミングで球児と出会って、すごくなる前から球児に出会えたのは、本当に俺的にうれしかった。球児にも言ったことあるんやけど、球児の球を受けてすごさはなんぼでも知ってるんやけど、打席に立てなかったのが俺自身はすごく、ひとつ残念というか。球児に紅白戦で思いきり投げてきてくれよ、打席で見てみたいわという話はしたことあるんですけど。それができなかったのは悔いが残りますけど。本当に全身全霊タイガースのためにやってくれた。感謝の気持ちしかない。一言では収まらないんですけど。幸せな時間でした。