日本野球機構(NPB)は19日、21日から開幕するプロ野球の日本シリーズで、セ・リーグの本拠地球場を含めて、全試合でDH制を採用すると発表した。同日の12球団臨時実行員会で承認された。

ソフトバンク側から提案を受けた巨人原辰徳監督は「有利とか不利とかいうことは度外視してね、選手の安全であったり、あるいは時間短縮であったり、あるいはスリリングな野球をするとか。近代野球の中ではやっぱり、野球界を発展させるという部分においては、1歩踏み出す必要があるだろう、というところです」と受けて立つ考えだ。

 

◆日本シリーズの指名打者制度 指名打者制は75年に初めてパ・リーグで採用された。日本シリーズでは81年からパ側が採用を訴えていたがセの反対で合意せず、83年12月、下田コミッショナーの裁定により85年から隔年で全試合採用が決まった。阪神-西武の85年シリーズでは阪神のホームとなる第3~5戦の甲子園でも採用され、阪神は弘田を指名打者として起用した。隔年のため86年は実施なし。87年1月の実行委員会で、指名打者制は採用するリーグのホームに限ると変更。87年から昨年までパのホームで実施した。全試合採用は85年に次いで35年ぶり2度目となる。

 

斉藤コミッショナー 福岡ソフトバンク球団からの提案にもあるように、コロナ禍の特殊な状況下において、選手の疲労、肉体的負担、けがや故障を少しでも軽減するためには、例外的な処理も必要であると判断し、12球団の同意をいただきました。今シーズンの締めくくりとして21日から開幕するSMBC日本シリーズ2020において、ファンの皆様に熱戦をお届け出来ることを期待しております。