阪神が、獲得を目指していた韓国KTのメル・ロハス・ジュニア外野手(30)と大筋で入団合意に達したことが9日、分かった。

ロハスは今季の韓国リーグで本塁打、打点の2冠王に輝いた両打ちのスラッガー。打線強化は今オフの強化ポイントの1つで、16年ぶりのリーグ優勝へ待望の助っ人が加わることになる。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、今季は米マイナーリーグが中止になった。そんな状況下で、ロハスには国内球団だけでなく、大リーグの複数球団が関心を示していた。強打と勝負強さをもつスラッガーは、今季47本塁打、135打点で韓国リーグ2冠王を獲得した。メジャー経験はないが、17年シーズンの途中にKTへ移籍すると、18年に43本塁打をマーク。今季の打率も3割4分9厘で、4年連続で3割以上を記録する超優良助っ人だ。

大きな魅力は、右投手も左投手も苦にしない両打ちであること。さらに18年に18盗塁を決めた走力や守備力も兼ね備えている。常に次の塁を目指す、矢野監督が掲げる野球スタイルに最適な人材と言えるだろう。

今季の阪神は、主軸につなぐ「3番」をなかなか固定することができなかった。一打で生還する足を持ち、流れを変える1発もあるロハスがその役割を担う可能性は十分にある。今季入団したボーアは退団が決定。サンズ、マルテとは大筋で来季契約に合意した模様で、来季も助っ人野手3人制になる見込み。大山の成長に、ドラフト1位佐藤輝の加入。大本命の助っ人獲得で、猛虎打線復活の道筋が見えた。