やっぱりキャンプは間に合わない!? 阪神谷本修球団副社長兼本部長(56)が5日、新外国人のメル・ロハス・ジュニア外野手(30=韓国KT)と、ラウル・アルカンタラ投手(28=韓国斗山)の来日の見通しが立たないことを明かした。2月キャンプ中の合流について「厳しいかも分からないですね。今の状況だと。査証(ビザ)手続きが進まない状況。完全に止められている状態」と説明した。

政府は新型コロナウイルスの変異種が流行していることを受け、1月末まで外国人の新規入国を停止するとしている。該当するとみられるのは新外国人選手で、谷本副社長は「去年から日本でプレーしている外国人選手は労働ビザが残っているので、そのビザを活用すれば、現下の状況でいくと来日可能」と話す。つまり、今季が日本1年目のロハスとアルカンタラは、来日時期が不透明のままだ。

2選手は今オフの目玉補強だ。ロハスは韓国球界で昨季、本塁打&打点の2冠とMVPを獲得。3番期待のスイッチヒッターだ。アルカンタラも昨季韓国で20勝を挙げ、最多勝に輝いた期待の右腕。矢野監督もローテ入りに期待を寄せる。日本でプレー経験がない2人にとっては、球春到来を告げる沖縄キャンプがお披露目の場。だが、現状は難しいと言わざるを得ない。

昨季ロッテでプレーしたチェンや、2年目のサンズらについては今月中の来日を見込んでいるが、取り巻く状況は毎日のように変わる。谷本副社長は「政府の方針も刻々と変わってきている。今朝の報道でも、アジアからの渡航を止めるみたいな話も出ていますし、そこは世の中とともにあるというのは間違いないので。ルールを守った上できちっとやっていく」と話した。球団にとっても、頭を悩ます日が続く。【桝井聡】